先日、よく見ているblogで「バンコクまで6時間半、LCCで行くのはつらい」という趣旨の文章に遭遇しました。
で、少し思ったのが、長距離LCCに対して誤解があるのではないかということ。知り合いでも「バンコクまでLCCはつらい」と言っている人がいたので、今日は、私がよく利用しているエアアジアXで本当につらいのかどうかを数字の上から検証してみたいと思います。
シートピッチと座席幅を比較してみた
LCCはつらい、という場合、ほとんどはシートの狭さを指しているのだと思います。そこで、東京-バンコク路線のエコノミー席で数字を比較してみました。(赤が最小値、青が最大値)
- エアアジアX A330-300 シートピッチ 81.3cm 座席幅 41.9cm
- JAL B787-8 シートピッチ 78.7cm 座席幅 44.4cm
- ANA B777-200ER シートピッチ 78.7cm 座席幅 43.2cm
- タイ航空 A380-800 シートピッチ 78.7〜81.3cm 座席幅 45.7cm
- デルタ B767-300ER シートピッチ 78.7〜81.3cm 座席幅 45.5cm
エアアジアXの場合、ご覧のように、シートピッチはフルサービスのエアラインと比べても広いんですね。一番広い。ひざが前の席にぶつかってしんどいということはない。足元が楽ってことです。
ただし、座席幅は確かに狭い。この数字はワーストです。つまり、横幅がある人にとってLCCはつらい。これは本当。でも、日本人の普通の体型ならほとんど問題ない、と私は思います。
LCCにも短距離、長距離の2種類がある
LCCがすっかり普及したのはいいけれど、どうも、短距離LCCと長距離LCCがごっちゃにされているような気がします。エアアジアにはブランドが2つあること、一般に言う短距離路線のエアアジアはA320を使っていて、確かにそっちは座席は狭いです。
- エアアジア A320 シートピッチ 73.7cm 座席幅 45.7cm
でも、もう一つの長距離ブランドであるエアアジアXは機材も違うし、シートピッチも違う、ということが理解されていないような。
もちろん、LCCの場合
- 機内食なし
- 機内エンタメなし
- ブランケットなし
- 座席の指定、荷物の預け入れすべてにおいて別途料金が発生
という特徴があるので、「長いフライト時間をもてあます!」という不満はよくわかります。でも、座席が狭くて‥というのはちょっと違うかなーと思うのです。私の場合、LCCに乗るときには自分用機内のエンタメ(Kindle本)をたっぷりと用意して臨むので、機内エンタメがないのにはすっかり慣れてしまいました。離陸直後や着陸直前には電子デバイスを使えないので、文庫本も忘れず持参しています。
要は使い分けじゃないでしょうか。機内食や機内エンタメを楽しみたいならフルサービスのエアラインで、そんなのはいらない、経済的に済ませたいならLCCで。座席が狭いと決めつけてしまうと選択肢が減って、もったいないと思うんですよね。
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